問22
借主の退去及び残置物の所有権の放棄に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。 1 賃貸借契約書に「借主が契約終了後1ヵ月以内に退去しない場合には、貸主は鍵を交換することができる。」という規定がある場合、貸主は、借主が契約終了後1ヵ月以内に退去しないときは、鍵を交換することができる。 2 借主から退去前に取得した「借主は退去後の残置物については所有権を放棄する。」という念書がある場合、貸主は、借主が粗大ゴミを残して退去したときは、これを処分することができる。 3 賃貸借契約書に「借主が賃料を滞納した場合には、貸主は鍵を交換することができる。」という規定がある場合、貸主は、借主が賃料を滞納したときは、鍵を交換することができる。 4 賃貸借契約書に「借主が無断で1ヵ月以上不在のときは、契約が解除され、借主は室内の遺留品について所有権を放棄する。」という規定がある場合、貸主は、借主が長期不在となったときは、室内の遺留品を処分することができる。 |
解答・解説
解答 2
解説
1 ×(不適切)
賃貸借契約書に「借主が契約終了後1ヵ月以内に退去しない場合には、貸主は鍵を交換することができる。」という規定があった場合でも、その規定自体が公序良俗に反して無効となる可能性が高いです。
2 ○(適切)
粗大ゴミの処分については借主の任意の承諾があるといえるため、「粗大ゴミ」であれば処分することができます。
3 ×(不適切)
賃貸借契約書に「借主が賃料を滞納した場合には、貸主は鍵を交換することができる。」という規定があったとしても、公序良俗に反して無効となる可能性が高いです。
4 ×(不適切)
契約書に「借主が無断で1ヵ月以上不在のときは、契約が解除され、借主は室内の遺留品について所有権を放棄する。」という規定があった場合であっても、貸主が実際に室内の遺留品を処分した場合は自力救済に該当し、不法行為等の責任を負う場合があります。

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